
人間である以上、合う・合わないがあるのは仕方ありませんが、合わない人がいるからと安易に派遣先を辞めてしまうのも考え物です。
どうしよう、とひとりで悩んでいるばかりでは、煮詰まるだけでいい結果にはなりません。
却って極端な結論に達してしまうこともあります。
ここでは、なぜ合わないのかを考えながら、対処法について説明していきますね。
もくじ
派遣先上司と合わない時にまずやっておくべきこととは?
派遣先で何かあった場合、まずやっておくべきことがあります。
それは、あなたの担当営業に連絡を入れることです。
あなたが就業間もない人であろうと、何度か契約更新を経ている人であろうと、ここは必ず押さえたいポイントですね。
何故なら、担当営業はあなたの知らない情報を持っているからです。
ぱっと思いつく限りでも、下記3点が挙げられます。
順調に就業しているのであれば、担当営業にわざわざ連絡をする必要はありません。
つまり、あなたから
と連絡するということは、何らかのトラブルが発生しており、担当営業の力を必要としている、と報せることなのです。
担当営業との面談の際、上司となぜ合わないのか、の具体例を挙げられるようにしておくと、なお良いでしょう。
例えば、
「業務の指示が一貫しておらず、どう対応していいのか分からない」
「生理的に合わない(清潔感がない・距離感が近すぎる等)」
など、
業務上の問題
個人的に感じる問題
を切り分けられていたら、ベストです。
具体例を挙げられれば、担当営業も動きやすくなり、派遣先に改善を求めることも可能になります。
担当営業が当てにならない場合は、あなたの契約している派遣会社のHPに相談窓口が設置されていることが多いので、そこから相談することも出来ますよ。
今後、あなたが派遣先を辞めるにしても、事前に相談を入れているのと入れていないのとでは、派遣元の理解度も変わってくることは確か。
なぜ派遣先の上司と合わないのか
どんな結論を出すにせよ、分析はしておくべきです。
短い期間ではあるが、私も派遣社員として就業していたことがあります。
その時、ランチタイムに食堂やラウンジで一緒になった別部署の派遣社員さんたちから、「上司と合わない」という話を聞いたことが何度かあります。
彼女たちの話を聞いていて、その「合わない」には大きく分けて3つのパターンがあることに気が付きました。
「そりゃあちらに非があるよね」と思うようなことから、「いや、それを言ってあげたら可哀想なんじゃないかな…」と思うようなことまで、理由は十人十色。
ですが、「ここが上司と合わない」ということは分かっていても、「何で上司と合わないのか」と分析をする人は意外に少ないようです
。
違う派遣先を探すにしても、「なぜ」を考えて分析しておくことは必要です。
同じ轍を踏まないためにも、ぜひおすすめします。
業務面(上司の仕事の進め方や、指示のやり方等)
業務面での「合わなさ」は、最も擦り合わせがしやすい理由ではないでしょうか。
上司が、「それが最善」だという思い込みによって、業務のやり方に固執しているのであれば、十分に擦り合わせが可能です。
私の場合は、上司がとてもミスを起こしやすいエクセルの利用にこだわっていました。
しかも関数がひどい…。
というところから始まり
と、頭を抱えたものです。
複雑な条件指定をしすぎて、何が何やらわからなくなってしまっているものを、どうやって改造したものか。
結局、出したい結果から逆算して要件定義をやり直し、外見だけは変わらないシンプルな物を作り直しました。
さて、作ったはいいけど、どうやって上司に話をしたものか、と考えることになります。
上司は、原型に愛着があるのです。
関数の古さから考えて、たぶん上司が苦労して組み上げたか、既に退職した人が組み上げたものなのだろうという推測は出来ました。
そこで私は、上司をクライアントだと考えることにしました。
上司に時間を取ってもらい、「今のものもすごくいいんですが、こちらはもっと簡単に同じ結果が出せるんです!!」というプレゼンを行ったのです。
クライアントからの質問を想定し、出来る限りの質問と回答を用意して臨んだ結果、恐らく私の勢いに負けた上司が、少しの条件をつけてGOサインをくれたんです。
これはあくまで例であり、何もプログラムを組み直したりする必要はありません。
要するに、ポイントは以下の通りですね。
仕事は勝ち負けではありません。
ある程度の妥協と譲歩を引き出すことで、互いに気分よく仕事が出来るのであれば、それに越したことはないのではないでしょうか。
待遇面(派遣に情報を出さない、差別的な待遇をする等)
会社全体でそうなのか、それともその上司だけがひどいのかによって変わってきますが、待遇面で派遣社員がひどい目に遭うという話は、よく聞きますよね。
ただ、それが会社としてのルールである可能性があるんです。
例えば、人事情報は派遣に事前開示しないという会社もあり、一概に情報規制がひどいとは言い切れないのです。
会社としてのルールであれば、就業前に条件として記載されていることが多いでしょう。
社員食堂の利用不可、休憩室の利用不可、などが代表的でしょうか。
ですが、上司が個人的にあなたに差別的な待遇をしているのだとしたら、それは立場を利用した嫌がらせ、つまりパワハラす。
そういう時は決して我慢せず、すぐさま派遣元の担当営業に連絡をすべきです。
感情面(生理的に受け付けない、外見や行動への嫌悪感等)
感情面での「合わない」は、もっともどうしようもない原因だとしか言いようがありません。
生理的に受け付けない相手というものは、どうしたって存在します。
関わり合いにならなくて済むのであればそうするのが最善だろうが、上司となるとそれも難しいですよね。
また、相手には非のない理由(外見や声など、本人にはどうしようもない理由)であった場合は、申し訳なくも感じるのではないでしょうか。
「無くて七癖」というとおり、無意識でやっている行動を矯正するのも難しく、派遣社員という立場では、それを指摘するのも難しいです。
ではどうしたらいいのかというと、
それを我慢し続けるだけのメリットがあるかどうか、
を判断基準とすることです。
個人的には、好悪を隠し続けるのも難しく、双方にメリットがあるとは思えないことから、
契約満了を担当営業に伝えるのがベターではないかと考えています。
手に負えなければ、契約更新をしない
派遣社員というものは、即戦力として期待されて採用されています。
とはいえ、派遣社員も人間である以上、合う・合わないが発生することは致し方ないところですよね。
原因を分析して、それでも無理だと思ったら、さっさと今の契約期間で満了してしまうのが一番でしょう。
派遣先での立場は、あくまで外部の人間です。
ならば、無駄な労力をそこに割くのは、あなたの時間の無駄遣い。
ただ、ここで決してやってはいけないのは、
「飛ばない」こと。
嫌なものは嫌だというのも、よくわかります。
残り何ヶ月かの期間を耐えて過ごさなければならないことが、我慢ならないというのもよくわかります。
ですが、病気や事故などの理由もなく、ある日いきなり出社しなくなるというのは、社会人としてはどうでしょうか。
貸与されたもの(携帯電話や社員証など)があった場合、派遣会社からの損害賠償請求の対象となる可能性もあるのです。
どうしても嫌なら、その旨をきちんと派遣元の担当営業に伝えること。
あなたと雇用契約を結んでいるのは派遣会社なので、対応してくれるはずです。
派遣先の上司と合わない問題【まとめ】
・合わない理由を分析する
・擦り合わせをする努力をしてみる
・どうしても無理なら契約を満了する、ただし飛ばない
派遣社員という働き方の利点のひとつとして、どうしても上司と合わないなら契約を切ることが出来る点が挙げられます。
あなたも、今まで何とかできないかと悩んできたのでしょう。
立場の違いもあり、なかなか解決に至るのは難しかったのではないでしょうか。
立場を笠に着たような言動や扱いに傷ついてまで、その派遣先に居る理由はあるかどうか、もう一度考え直してみて欲しいと思います。