物覚えが悪い部下に向いてる仕事を探しているあなたへ 具体事例を紹介

あなたの周りに、物覚えが悪く、仕事をスムーズに回せない人はいないでしょうか?

 

 

本人は至って真面目に取り組んでいるのに、結果が出ない。

 

結果が出ないことに本人は焦り、空回った結果、周囲からも孤立してしまう。

 

 

そういう人は案外多いものです。

 

 

そこで、物覚えが悪い部下に向いてる仕事について、私の経験を元に書いていきます。

 

 

そういう人への接し方について、参考になれば幸いです。

 

【こんな悩める会社員へ】

・物覚えの悪い部下に、どういう仕事を振ればいいか分からない人

・同僚の物覚えが悪いために割を食っている人

・仕事の流れが止まり、イライラしている人

物覚えの悪さは指向性の問題

負のスパイラルを招く先入観

仕事の物覚えが悪いといっても、様々なタイプがいます。

 

・そもそも覚える気がない人

・努力の方向性を間違えている人

 

などが代表的な例ですね。

 

 

確かに物覚えが悪い人と仕事をするのはストレスで、同僚や上司にとって余計な負担がかかるものです。

 

 

私が以前いた職場にも、そういう部下がいました。

 

 

営業として採用されたものの、物覚えが悪すぎて営業としてはモノにならず、総務・人事・法務・経理のバックオフィス業務でもモノにならず、最終的に「本人の希望」で私の部署で引き取ってくれないか、と打診された子です。

 

 

私自身が総務から営業になった身なので、バックオフィスから営業に異動してくるのは構わなかったのですが、短期間で複数部署に異動している履歴が気にかかり、人事部とミーティングの席を設けました。

 

古いプリン
何でこの子、こんなにたらい回しになってんの? 営業採用だったんでしょ?

私の問いかけに対して、人事部の担当者は苦々しげな顔で言ったものです。

 

人事部の人
びっくりするほど、あらゆる仕事に適性がないんですよ。本人は悪い子じゃないんでけど、とにかく物覚えが悪くて、何度言っても同じことを間違えるんです

古いプリン
なにそれこわい

人事部の人
そちらで引き受けられないってことであれば、うちではもうポストは用意できないと思うんですよ~

 

古いプリン
ちょっ、プレッシャーかけてきやがった…

 

と今度はこちらが苦い顔をすることになりましたが、履歴書を見た限りでは悪い印象もなく、「それなら、まあうちで引き受けるよ」と請け合いました。

 

 

翌週からうちの部署にやってきた子は、自信のなさそうな顔をした子でした。

 

それまでに所属していた部署を回って聞いてきた話を総合して、彼女の教育係は私がやることに。

 

 

何故なら、彼女の評判はとにかく最悪だったからなんです。

・メモを取っているのに、何も頭に入ってない

・自分の頭で考えようとしない

・営業先の人の名前を間違える

・すぐにテンパり、単純作業もできなくなる

・書類の取り違えが多い

・ファイリングさえミスる

 

などと、マイナス要素しか聞き出せなかったほどです。

 

 

そういう話を聞けば、教育係としてメンバーをつけるわけには行きません。

 

 

そして、業務で関わらない方が、メンバーたちも公平な目で彼女と接することができるのではないかと考えたからです。

 

 

メンバーの中には、彼女の評判を知っている子も当然いましたが、くれぐれも先入観で彼女に当たるような真似はしないように釘を刺しておきました。

 

 

配属初日から、簡単な作業を依頼してみて、「ああ、なるほど」とわかったことがあります。

 

 

彼女は、圧倒的に自信がないのです。

 

 

自分ができないことを知っていて、スキルが足りていないことを知っていて、思考停止した挙句に、逃げてしまうのですね。

 

 

こういうタイプは、営業にはまったく向いていません。

 

自信がなくてもある振りができて、コミュニケーション能力を求められるのが営業です。

 

 

正直なところ、イラッとしなかったとは言えません。

古いプリン
職場は保育園じゃねえぞ!!

 と思ったことも、一度や二度ではなかったです。

 

 

ですが、それを態度に出してしまったら、今まで彼女がたらい回しにされてきた部署と同じです。

 

もちろん、今まで彼女が経験してきた部署が、そう感じるのは当たり前のこと。

 

 

給与をもらって仕事をしている以上、見合った仕事をするのが当然だからです。

 

 

そこで私は、先入観を一切捨て、彼女を「使える人材」にするプロジェクトとして捉えることにしました。

 

自分ではわからない適性

古いプリン
さて、20年余りの人生で、すっかり逃げ癖がついてしまっている彼女を、どうしたものか…

出身大学は悪くなく、むしろ偏差値でいえば私よりはるかに高いのです。

 

 

彼女とじっくりと話をしてみると、1人でこつこつ進められる勉強は性に合っていたといいます。

 

 

実際、期限を設けないコツコツとした事務作業は、突っかかりながらも何とか進められていました。

 

 

ですが、残念ながら仕事には納期というものが存在します。

 

彼女のためだけに納期をずらすわけにはいきません。

 

 

彼女の作ってくれたパワーポイント資料の修正をしていた時、ふと気が付きました。

 

色彩がすごく綺麗なんです。

 

特に寒色と暖色の組み合わせ方が美しく、グラデーション処理することが多い円グラフも見やすい。

 

 

「〇〇さんの作ってくれた資料、色の組み合わせがすげぇ綺麗!!」と多少大げさに褒めたところ、資料作成の精度が少し上がりました。

 

 

彼女と接していて感じたことは、「人は悪い点に目が行きがちだ」ということ。

プリン
それは私も大いに反省すべき点だったなと

 

いいところをひとつでも見つけよう、と接していなければ、

プロジェクトとして彼女を育成することを目的としていなければ、

私も恐らく彼女を切っていたからです。

 

 

個人としての彼女は、とても常識的で、人当たりの柔らかい人なんです。

 

ひとつの事を覚えるのに時間はかかりますが、定着すれば、それを少しずつでもブラッシュアップしていこうという努力もできます。

 

 

牛でももうちょっと速く歩くんじゃないか、という速度ではあったが、色彩感覚に優れているという特徴を掴んでから、彼女は少しずつ変わっていきました。

 

 

彼女が変わり始めると、周囲の目も変わっていきます。

 

 

納期を長めに取ってではありますが、彼女にクライアントへ提出する資料を頼むメンバーも出てきたのです。

 

 

彼女は、実に真面目にコツコツと、それらのタスクをこなしていきました。

 

 

「ありがとう、クライアントに見やすいって言ってもらえたよ」と、お菓子を添えてお礼を言われている彼女は、とても嬉しそうで、私も嬉しかったものです。

 

 

様々な業務を振っていった中で、私が見つけ出した彼女の適性は、「図の認知能力」と「色彩感覚」。

 

 

プレゼンテーションを行うことも多い営業職にとって、

「クライアントに対して訴求力のある図が作れる」というのは、かなりの強みとなるのです。

 

 

初めは2週間近くかけて作っていた資料も、次第には2日あれば作れるようになっていました。

 

 

これは大いなる進歩だと、私は考えています。

 

 

彼女の問題は、下記の2点だったというのが、私の結論ですね。

・与えられた仕事が、彼女の指向性にまったく合っていなかった

・知識の定着が遅いという彼女の特質が、周囲に理解されなかった

 

「物覚えが悪い」と言われ続けたことで自信を喪失し、そういう自分を肯定し、

「自分は物覚えが悪いんだ」と逃げ込むことで、それ以上傷つかないようにした結果が、「使えない人材」という評価だったと言えるでしょう。

 

 

あなたの周りにいる「物覚えが悪い人」は、本当に使えない人材でしょうか?

単純作業が向いてるという誤解

人事部を責めるつもりはありませんが、

「物覚えが悪いなら、単純作業をやらせればいいだろう」という誤解をしている人は多いのではないでしょうか。

 

 

彼女のケースは、特殊といえば特殊です。

 

当時私に時間をかけて彼女を育成するだけの余裕があったから、出来たことでもあるからです。

 

 

彼女が単純作業に適応できなかったのは、ただ同じことを繰り返すということに対しての適性がなかったから。

 

 

単純作業をやらせておけばいい、という考えには、出来る者の傲慢と偏見も含まれているように感じます。

 

 

一口に単純作業といっても、そこには手順があり、ルールがあり、それらへの改善点などの気づきも必要になるでしょう。

 

 

それらに対して適性があるかどうか、というのは、他の業務と同じく本人の資質によります。

 

 

時代の流れが速くなっている現代において、物覚えが悪いというのは致命的な欠点かも知れません。

 

 

だからこそ、ステレオタイプな型にはめてしまうのではなく、あなた自身の目でその人の特性を見て欲しいのです。

物覚えが悪い部下に向いてる仕事【まとめ】

・物覚えが悪い人は、仕事に対して本人の特質や指向性が合っていない可能性がある

・長い目で育成することも選択肢のひとつ

・物覚えが悪いから単純作業を、というのは誤解である

 

 

物覚えの悪い同僚や新人などに、あなたがイライラする気持ちは、私もよく分かります。

 

「社会人なのに、何でこんなことも出来ないんだ」と責めたくなる気持ちも、同様ですね。

 

 

だが、あなたにとっての「当たり前」は、誰にとっても「当たり前」なわけではありません。

 

 

まずはそこを飲み込んだうえで、その人を見て欲しいと思います。

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