
仕事の処理が追いつかなかったり、周囲とのスピード感の差を感じたりすると、自分だけが取り残されたように感じて大変辛いですよね。
ですが無理に周囲のスピードに合わせようとすると、焦ってミスをしてしまい、更に落ち込んでしまうこともあるでしょう。
この記事では、仕事のスピードについていけない時の原因と対処法を紹介します。
何事も上手くこなすための「やり方」が大切。
そして、物事には必ず原因があります。
転職を考える前にぜひとも試してもらいたいと思います。
もくじ
仕事のスピードについていけない2つの原因
仕事についていけない原因は、以下の通りです。
・自分の努力不足
・会社の教育が酷い
自分の努力不足
「努力不足」というと厳しい表現かもしれませんが、逆を返せば努力でカバーできるということです。
新卒や転職で入社したばかりの頃は、新しい職場の文化や仕事内容に馴染んでおらず、見聞きすること全てが真新しい情報です。
周囲の人にとっては「日常」のことであるため、会議などではいちいち説明することなく会話が進むでしょう。
また、職場のレベル自体が高い場合は、必然的に求められる知識やスキルが高くなるもの。
いずれにしても、聞き手側は周囲のやり取りから想像しながら聞く必要があります。
誰にでも初めてはあるもので、今までも、学習や成長を続けてきたからこそ、日常生活でストレスなく生活することができたはずです。
それは仕事においても例外ではありません。
できないことをできるようにするためには、「分からない」と感じたことや疑問はそのままにせず、どんどん聞くことが大切です。
同時に、できないのに「できる」と言ったり、知ったかぶりをしたりすることは学ぶ機会や信頼を失うため、絶対に避けるべきです。
会社の教育が酷い
一方で、会社側の教育体制が整っていない場合もあります。
職場が忙しすぎたり、教育体制が整っていなかったりするために、新人に充分な教育をすることなく放置する会社は存在するのです。
このような会社の場合、職場内がピリついている場合も多く、なおさら質問しづらい雰囲気があるでしょう。
私も過去にこのような職場で働いた経験があります。
募集時には「未経験歓迎・教育万全」だったはずが、配属されてからは「即戦力」として立ち回ることを強要される。
なにか質問しようものなら「そんなこともできないの?」と高圧的な態度をとられ、メンタル的にかなり辛かったですね。
このように、充分な教育環境が無いにもかかわらず、上司や先輩が心に余裕がなく、感情的に嫌味を言ってくるような職場は長くいるべきではありません。
なぜなら、人を育てるつもりがない=人材を雑に扱うことに繋がるからです。
初めから何も教えずにできないことと、何度も同じことを教えてできないことは全く意味が違います。
周囲が「できて当たり前」という雰囲気だと、どうしても「できない自分が悪い」と、責めてしまうかもしれませんが、
悪いのは教育しない職場であり、あなたが思い悩む必要は全くありません。
無理に続けることで、心身を壊しかねないため、手遅れになる前に早々に見切りをつけることを強くお勧めします。
仕事のスピードについていけない時の対処法
仕事のスピードについていけない時の対処法は、以下の通りです。
・ついていけない原因を探る
・業務全体の棚卸しをする
・計画を立てる
・業務日誌をつける
・マニュアルを作ってみる
・分からないことはすぐに確認する
ついていけない原因を探る
今の仕事において「難しい」と感じるポイントがどこにあるのかについて考えてみることをお勧めします。
例えば細かい作業が苦手だが、仕事で数字を扱う仕事を避けることができない…といった具合に。
苦手だと思う仕事が、仕事全体においてどの程度の割合を占めているか、またその仕事が滞ることによってどのような影響が出るのか、について整理できると対処法も出てくるはずです。
冒頭で紹介したように、自分の努力ではどうすることもできず、職場の教育環境が酷い場合は、転職を検討した方がよいでしょう。
仕事についていけず、精神的に疲弊していると、「仕事全てが無理」と感じがちですが、実は問題なくできている業務がたくさんある場合もあります。
もちろんそうでない場合もありますが、一度振り返ってみることをお勧めします。
業務全体の棚卸しをする
まずは、自分自身が関わる全ての業務について確認することが大切です。
仕事のスピードについていけないと感じる人の多くは、目の前のことをこなすことに精いっぱいで、業務の全体像が見えていないことが多いんです。
仕事の優先順位がうまく付けられないことによって仕事が回らず、「仕事についていけない」と感じる場合もあります。
「何を」「いつまでに」やるべきなのかが分からなければ、どうしても場当たり的な対応になってしまいますからね。
また発生頻度が少ない業務などは、存在自体を忘れてしまい、周囲から催促されて焦る…というようなこともあるでしょう。
そのため、一度全ての業務の棚卸しを行い、PC上やノートなど、何でも良いのでまとめておくことをお勧めします。
仕事にとりかかる前に毎回書き出すことで思考が整理されることに加え、目で確認することによって忘れていた業務を思い出すこともできます。
一覧にまとめる際に、納期や注意点などを併記しながら、業務一つひとつのフローについて確認しておくと「そういえばこの部分はどのように対処するんだっけ?」というようなことに気付くこともできるはずです。
計画を立てる
次に、「毎日」、「1週間」、「1か月」ごとの計画を立てます。
仕事によっては、1か月単位で同じ業務を繰り返したり、毎月業務内容が変わったりするため一概には言えませんが、最低でも常に1か月先までの計画は把握しておきたいところです。
事前に計画を立てておけば、突然別の業務の依頼が入ったり、やむを得ず休まないといけなかったりしても冷静に対処できるでしょう。
私の場合は、卓上カレンダーに予定を記入し、デスクの見える場所に置くようにしています。
目で確認することで、頭の中だけで計画を立てるよりも時間感覚が掴みやすく、忘れにくいからです。
さらに、その日やるべき業務をメモ用紙やPCの付箋機能などにtodoリストとして書き出しておくと良いでしょう。
その日にやるべきことを書き出すことで、業務の優先順位がつけやすくなり、また全てが完了した際に達成感を得ることができますよ。
業務日誌をつける
毎日の「成果」を自分だけの日誌にまとめておくことも非常に有効です。
書く内容は「できなかったこと」といったマイナスなものではなく「できるようになったこと」や「周囲から褒められたこと」などのポジティブな内容が良いです。
自分の成長を自分で実感することはなかなか難しいですが、毎日日誌をつけて振り返ることで、自信につながっていきます。
また日誌を1か月、半年、1年…と継続することで、発生頻度の少ない業務をさかのぼって調べることも可能となります。
少々手間かもしれませんが、得られるメリットは非常に大きいですよ。
マニュアルを作ってみる
後任の人が来たと想定して、その人が分かるようにマニュアルを作成してみることで、自分が理解できていない箇所が明確になります。
なぜなら「人に教えられる=理解できている」からです。
マニュアルを作成するにあたり、おのずとその業務の目的や納期、などといった、作業以外の重要な部分も見えてくるでしょう。
それら全てが繋がるようになることで、業務を受け身から能動的に捉えることができるはずです。
自分なりのマニュアルを作成したら、職場の先輩に自分が理解できていない箇所を質問したり、内容を確認してもらったりすると、自分では気付かなかったアドバイスをもらえることもあるでしょう。
時間や手間はかかるが、本気で何とかしたい場合は非常に有効です。
さらには、万が一今の職場を退職する場合、そのまま活用できるというメリットもありますよ。
分からないことはすぐに確認する
仕事を自分のペースで行うためには、時間的余裕をもつことが何よりも大切です。
仕事中に迷ったり、適当にこなして後から修正したりする時間は非常にもったいないため、分からないことは、遠慮せずすぐに確認したほうが良いです。
当たり前ですが、何も相談がなければ誰もあなたが困っていることは分かりません。
また、迷いながら進めると不安も大きく、間違えてしまった時に注意されて落ち込むこともあるでしょうが、事前に正しいやり方を確認しておけば、手早く・安心して仕事を進めることができます。
その上、仕事ができる人にコツやポイントを聞くことができれば、仕事をこなすためのヒントを得られることもあるでしょう。
と遠慮してしまうかもしれませんが、間違った方法で進めてしまったり、悩む時間を使いすぎて納期が遅くなってしまったりすることの方がよっぽど迷惑がかかります。
同じことを何度も聞くのは良くありませんが、次回からできるようになれば何も問題はないため、積極的に聞くことをお勧めします。
まとめ
・仕事についていけない原因は、自分の努力不足と会社の教育体制の2つ
・対策は、仕事を難しく感じるポイントを探ること
・全ての業務の棚卸しを実施し、フローや納期の確認を行う
・1日、1週間、1か月単位で業務計画を立て、やるべきことを整理する
・やるべきことを都度メモしたり、マニュアルを作ったりすることで業務を客観視できる
・その日「できたこと」を記録する日誌をつけることで、自分の成長を実感しやすくなる
・分からないことで悩む時間は非常にもったいないため、一人で悩まずにすぐ確認する
業務全体を把握し優先順位をつけることで、ある程度自分のペースで仕事を行えるようになります。
ですが棚卸しを行った時に、業務量が多過ぎて物理的に追いつかない場合や、職場が常にピリピリしていて教育環境が整っていない場合は、転職を考慮しても良いでしょう。
業務の経験不足であれば補えますが、現在の仕事に適正がなかったり、職場の人間関係で心身的に疲弊したりすることによって能力を十分に発揮できていない可能性もあるのです。
安易に転職を決めるのは良くありませんが、あらゆる角度から今の状況を判断し、あなたに合った働き方を見つけてもらいたいと思います。