
転職活動で何社か並行して選考を受けるのは当たり前ですが
面接時にいざ「他に受けている企業はありますか?」と聞かれると戸惑いますよね。
ここでは転職時の面接で、他社の併願状況について聞かれたらどうするべきか、注意点と聞かれる理由について解説します。
複数社並行すること自体はマイナス評価になりませんが、答え方によってはマイナスになる可能性もあります。
面接官の意図や注意点を理解した上で回答を準備していきましょう。
もくじ
面接で他社の併願状況を聞かれたときの注意点
転職の面接で他社の併願状況を聞かれたときに注意すべき点は、以下の通りです。
・正直に伝える
・全ての企業が第一志望の気持ちで
・全て答える必要はない
・業界や職種に一貫性のある回答を

正直に伝える
面接全般に言えることだが、他社の併願状況を応える際も嘘の回答はNGです。
例えば、他にも受けている企業があるのに

とか
まだどこからも内定をもらっていないのに自分の評価を高めるために

などという回答はやめておきましょう。
こちらがバレないと思っていても、思わぬところでほころびが発生してバレるリスクがあり、少しでも整合性に欠けた回答をすれば面接官は見逃さないでしょう。
さらに、嘘をついたことがバレた時点で信用がなくなり、確実に評価が下がります。
また他社の併願状況について聞かれるということは、内定が近づいているということでもあり、非常に重要な質問なのです。
そのため、嘘をつくといったつまらないことで評価を落とすのではなく、正直に伝えることが大切ですよ。
全ての企業が第一志望の気持ちで
嘘はNGですが、企業に対する志望度についても正直に答えてしまうと、回答の仕方によっては評価がマイナスになるため要注意です。
志望度の高さは、応募者を評価する上で非常に大切なポイント。
そのため、どの企業を受ける時も全て第一志望のつもりで受けることで、躊躇や歯切れの悪さを出さずに済むでしょう。
転職先を選ぶ上でどうしても志望度にバラつきが出てきてしまうかもしれないが、内定後の辞退は可能であり、まずは内定をとることを最優先に考えるべきです。
全て答える必要はない
面接で質問された時点の状況を簡潔に伝えることが望ましいです。
例えば既に選考が終わった企業を数に入れたり、具体的な社名を出したりといった点ですね。
仮にトータル10社落ちていた場合、「10社落ちましたが…」という回答は、応募者に対して「あまり優秀ではなさそうだ」というマイナスイメージを抱きかねないため、わざわざマイナスになるようなことは言わないのが正解です。
また、具体的な社名も伝える必要はなく、むしろマイナス評価になります。
面接とは言え、他社の選考状況についてぺらぺら話すことで

と思われ、評価が下がるでしょう。
万が一面接の場であれこれ詳しく聞かれた場合は
「申し訳ございませんが、応募先から口外しないように禁じられているため、お伝えすることはできかねます」
と真摯に伝えたほうが、かえって印象が良くなるでしょう。
業界や職種に一貫性のある回答を
併願している企業の業界や、応募職種にバラつきがある場合、転職において軸がないという印象を与え、
「手当たり次第に受けているようだから、うちでなくても良さそうだな。」
というようなマイナス評価となってしまいます。
そのため、一貫性のある業界や職種で併願していると回答することが理想ですが、中にはそうではない人もいるでしょう。
面接官が気にしているのは、応募者の「転職における軸があるかどうか」であるため、異なる業界や職種に応募する明確な理由を説明することができれば問題ありません。
もし、面接段階で複数の業界・職種で迷っているという場合は、バラつきのある部分はあえて言わず、一貫性のある部分のみにとどめておくと良いでしょう。
面接で他社併願について聞かれる理由
面接時に他社の併願状況について聞く理由は、以下の通りです。
・志望度の高さを知りたい
・就活の軸を知りたい
・入社の確実性を知りたい

志望度の高さを知りたい
企業として気になるのは、自社に対する志望度の高さです。
複数社で選考を進めることは悪いことではありませんが、他社と比べて自社に対する志望度が高いのか低いのか確認することで、少しでも早期退社のリスクを減らしたいと考えているのです。
面接官によっては、揺さぶりをかけるような聞き方をされて動揺してしまうこともあるかもしれません。
動揺してしまうと、仮に優先度の高い企業であってもマイナスな印象となりかねないため、堂々と答えられるように気を付けたいところですね。
就活の軸を知りたい
回答時の注意点でも紹介しましたが、企業は応募者の転職の軸を知りたいと考えています。
軸が定まっていなければ
・すぐに辞めてしまうのではないか
・うちじゃなくても良さそうだな…
と思われかねません。
また、応募者が他にどのような業界・職種に応募しているか確認することで、どのような仕事に興味があるのかを判断しているのです。
つまり、応募先の状況から自社の仕事に対して本当に興味があるにかどうかについて判断されているため、慎重に答える必要があるんですね。
入社の確実性を知りたい
企業にとって、内定を出したら確実に入社してもらえるかどうかも非常に大切なポイントです
なぜなら内定を辞退された場合、それまでにかかった時間や費用が無駄になってしまうから。
また、選考において優秀な人材であると判断した場合は、他社よりも先に採用したいと考えるため、併願状況を確認し、他社よりも先に内定を出して入社してもらおうという意思も働いています。
いずれにしても、面接官が「内定を出せば確実に入社してもらえる」という確証が得られれば内定を出す企業も多いため、企業に対する志望度の高さをアピールできれば内定をもらえる可能性は非常に高いと言えるでしょう。
まとめ
・面接において嘘はNGであるため、状況を正直に伝える
・全ての企業が第一志望の気持ちで面接に臨む
・マイナスに取られるような材料や他社の社名など、不要な情報は伝えないこと
・回答する際は一貫性のある業界や職種であることが望ましい
・他社の応募状況を知ることで、応募者の転職の軸を知りたい意図がある
・他社の併願状況から、自社に対する志望度の高さや、入社の確実性について知りたい
他社の併願状況について聞かれる場合は、内定が近づいている証拠でもあります。
面接官の質問の意図でも伝えた通り、内定の可能性がない人に対してこのような質問はまずしないからですね。
このように言ってしまうと、いざ聞かれたときに緊張してしまうかもしれませんが、選考状況を聞かれた際は、チャンスを逃さないよう、慌てず冷静に回答したいところです。
ですが、質問の回答次第では、失敗してしまう可能性もあります。
そのため、いつ聞かれても良いように事前にしっかり準備しておけば、落ち着いて答えられるはずです。